~高酸素サロン【シエスタ酸素】開業のきっかけ~
13年前、私は高校3年生で海外大学への進学を考えていましたが、父が突然の脳梗塞で倒れました。留学の間にもしものことがあった場合すぐに駆けつけられないと考え、留学を断念し国内の大学へ進学。ところが、お医者様もびっくりするぐらい回復してしまったのです。
元々不摂生だった父。この経験に味を占め、自分は大丈夫だと輪をかけて不摂生になっていきました。ジュースやチョコレート、羊羹、アイスなどとにかく甘いものを食べ放題。
そんな生活を続けていました。
ある日の夕方…家族経営の会社の決算を無事に終わらせたお祝いとして鰻を食べに行こうとなり、近くの鰻屋さんへ赴き家族で賑やかな時間を過ごした翌朝、顔を合わせた父の顔は赤みが差している程度で少しの違和感だけでしたが時間が経つにつれ、呂律も怪しくなっていきました。
これは、やばい!と感じ急いでかかりつけ医に連絡。しかし、「それは救急車案件だよ!」と言われ、救急車を呼びました。
そのまま大学病院へ搬送。2回目の脳梗塞、しかも小脳の下の脳幹部に血栓ができている脳幹梗塞と診断され、95%助からないもしくは、一命を取り留めたとしても重度の後遺症が残るのは覚悟してくださいと伝えられました。
なぜならば現代医療の粋を持ってしても脳幹部の外科的な手術はほぼ不可能。できることは、血栓を溶かす薬の投与と、酸素カプセルに入り高濃度酸素を吸入させることのみでした。
酸素吸入による治療のおかげか、奇跡的にも父は生還し、後遺症も残ることなく退院することができました。
病床で父は呂律もままならない中、涙ながらに「おっとうとおっかあにもらった命は、ここで終わるはずだった。でも二度目の命は皆様に頂いた命だ。恩返しをしなければ申し訳が立たん」と語っていたのを今でも思い出します。一度は絶たれたかと半ば諦めた生を再び享受できるようになったのは、ひとえにお医者様の迅速な判断によるものだったと。
お医者様が最高のパフォーマンスを維持できるのは、お医者様を取り巻く社会全体が正常に動いているからだと
医療従事者の方々は当然のこと、コンビニやレストラン等様々なスタッフの方々、日々研究を続けている製薬・医療器具や電子機器の製造、保守点検の方々。
他にも、IT業種や配送業などのインフラストラクチャ、清掃業などの「誰かがやらなくてはならないお仕事」をたくさんの方々が毎日一生懸命に働いてくれているおかげで、社会が正常に機能し、お医者様はベストなパフォーマンスを発揮できるのだから、父を救ったのはお医者様だけではなく、社会全体に助けられたと言っています。
高酸素を知っているか知らないかで、命の瀬戸際になる人がいるかもしれない。だからこそ高酸素をどんな人にとっても使えるようなものにしたい。どんな職業の皆様も社会を正常に動かす上で欠かせない存在だからこそ、心身ともに元気でいてほしい。
そんな気持ちから、
『すべての人が元気になるお手伝い』
をコンセプトにシエスタ酸素という名称で高気圧酸素サロンの開業を決心しました。
株式会社グッドケアアンドグッドヘルス
常務取締役 神宮司智基
(追記)
父はもし高酸素サロンが軌道に乗ったら件の鰻屋に行き、鰻を食べまくって脳梗塞の仇討ちをしてやる。と息巻いていますが、返り討ちに遭いそうで心配です。
「父」近影